21-TwoOne-

グラフィック
C+
シナリオ
D
文章
D
操作性
C−
サウンド
C−
H度
C−
総合評価
D

ByBasiL

 病院を舞台にした推理風SFサスペンスです。主人公が医師として勤務する病院で殺人事件が起こる事から物語は始まります。
 作品を一言で表すなら「食玩」でしょうか。全キャラクリア後にプレイ出来るアナザーストーリーが抜群に面白く、逆に本編には魅力が全くありません。おまけが重要で、本体は下手するとそのままごみ箱行きです。
 本編のシナリオは読んでいて自慰行為のような印象を受けました。ライターが自分が書きたい事を書いているだけという印象が強く、プレイ中は退屈と苦痛に満ち満ちていました。本編はアナザーストーリーを楽しむためのおまけ程度の価値しかありません。ややこしいシステムを使用していて、攻略に骨が折れる点もマイナス。
 サウンドは並程度。原画は有名原画家が手掛けていますが、一部デッサンの狂いが顕著です。
 この作品の価値の九割九分はアナザーストーリーとグラフィックにあります。本編シナリオには金を出す価値はありません。購入の際はその辺を考慮して。

以下作品とはあまり関係ない与太話

 二人のシナリオライターの対比が美しいです。メインを手掛ける「あごバリア」とアナザーを手掛ける「王雀孫」は正に月とスッポン。
 能力差にはモナコとアメリカの軍事力位の開きがあります。ボールでクィン・マンサにタイマン挑むようなものです。シャアだって流石に、MSの性能差が戦力の決定的な差だと認めるはずです。(ガンダム知らない人はさっぱりですね……)

 話がだいぶそれましたが、何が言いたいかというと、シナリオライターの欄に「あごバリア」の名前があったら黙ってその作品は棚に戻し、「王雀孫」の名があったら黙ってレジに並びましょうという事です。私は王雀孫氏は最も優れたライターの一人だと思っているし、あごバリアよりも文才の無い人間を知りません。ネットで見つけた「(あごバリアは)面白いのは名前だけ」という文は言い得て妙です。
 しかし、現在の王雀孫氏、噂ではNavel(西又葵)に飼い殺しにされているとか。非常に悲しい事です。
……この辺の事情、暴露本にしたらコミケで馬鹿売れするんじゃないかと思ったり思わなかったり(笑)