大番長

グラフィック
B
シナリオ
D
文章
B−
操作性
B
サウンド
C
H度
A
総合評価
A

Byアリスソフト

 同社の作品「大悪司」のシステムを引き継いだ、地域制圧型シミュレーションRPGです。
 システム面は前作とほぼ同じ。シミュレーションといってもそれほど難易度は高くなく、あまり複雑なシステムでもないので結構サクサク進めます。
 ただイベントはかなり難解。全てのイベントをこなしCGをコンプリートするのは相当の手間が掛かります。攻略本の類は必須でしょう。
 ストーリーは安っぽい戦隊ヒーロー物というテイスト。基本的に主人公は頭足らずの能天気野郎で、あまり深いストーリーにはなっていません。また、そのせいで前作のような陵辱関係のHシーンは減っておりH度は低下気味。
 サウンドはかなりしょぼいですが唯一主題歌だけは結構良い出来になっています。近年、いい音楽=I'veというような状態ですがI'veでは絶対に作れないようなノリの良さを持つこの主題歌は新鮮な響きがあります。
 かなり長期に渡ってプレイできる作品であり、コストパフォーマンスはいいと思います。腰を落ち着けてプレイする必要のないゲームなので、ちょっとした空き時間にちまちまプレイするのに適した作品です。

 以下ネタばれ

 前作の悪司がダウナー系だったのに対し、今作の狼牙はアッパー系。というか能天気で何も考えていません。婚約者が行方不明になっても大して心配もしません。信頼しているといえば聞こえはいいですが、楽観的に過ぎ、物語をやたら軽いものにしています。
 ラスボスなども冗談のように陳腐な台詞回しで消え去ってしまい、思わず笑ってしまいました。
 総じてシナリオは対象年齢が低め。まあ、ある種のギャグと捕らえるのが順当でしょう。
 大悪司よりもパワーダウンと言えばそうかもしれませんが、その分癖が弱くなったのも確か。シナリオは決して満足できる出来ではありませんが、Hシーンも多いし、ゲームとしても十分遊べるので、お手軽気楽に遊べるゲームです。