グリーングリーン

グラフィック
D+
シナリオ
B
文章
B−
操作性
C
サウンド
C
H度
C−
総合評価
B

ByGROOVER

 山奥の男子校が共学化のために試験的に女子生徒を編入。編入してきた個性的な女子生徒たちとさらに個性的な主人公たち男子生徒のドタバタ劇を描いた学園恋愛ギャグコメディー。

 アニメ化されたように評価の高い作品なのですが、同時に癖の強い作品でもあります。
 まず、絵柄がかなり個性的です。アニメ化の際に違和感が殆ど無かったその絵は、逆にゲームとしては異彩を放っています。このアニメ絵は特に巧いわけでもないのでかなり好みが分かれるところでしょう。

 また、男性キャラが非常に前面に出ているのもこの作品の特徴です。
 この手のゲームでの男性キャラは大抵刺身のつまのような扱いを受けていますが、この作品は違います。独特のノリで、ある意味ヒロインたちよりも印象に残る主人公の悪友達は非常に新鮮で心地良いものでした。
 「こみぱ」「それ散る」「D.C.」など男性キャラが魅力的なのはいい作品の証左、と言うのが持論なのでこの点は非常に評価できます。が、その分ヒロインたちとのイベントが淡白な印象がありました。良くも悪くも男性キャラがしゃしゃり出すぎです。
 あまりギャルゲーという印象の無い作品ですが、面白いことは確かなのでやってみても損は無いでしょう。

 以下ネタばれ

 男性キャラたちの活躍で非常にノリとテンポのいい作品なのですが、問題点もあります。
 まず、共通パートが多い点。二回目以降はやたらスキップを駆使していたのが印象に残りました。もう少しテキストを増やしてほしかったです。
 またシナリオはかなり違和感の残るものでした。ヒロインがサボテンの精だったり、未来人だったりするのはまだ良いとして、ラストで死んでしまうヒロインがいるのはいかがなものでしょう?
 ぶっ飛んでいる作品なので上記二つは許容出来るのですが、ハイテンションな作品でいきなりヒロインの死亡とか言われると違和感しかありませんでした。

 正直、あざといと感じてしまうのはしょうがないことだと思います。
 シナリオの都合上、またはお涙頂戴のための生贄という印象が強く、あまり評価できるものではありませんでした。