みずいろ

グラフィック
B
シナリオ
B+
文章
D
操作性
B
サウンド
B
H度
B+
総合評価
B

Byねこねこソフト

 ねこねこソフトを一躍スターダムに押し上げた、普通の恋愛を標榜して作られた恋愛シュミレーションゲーム。
 一大ムーヴメントを巻き起こした割に出荷数が少なく、一時より落ち着きはしたものの、一時やたら値段が高騰していたソフトです。三万近い値が付いてるのを見たときには流石に引きました(汗)
 が、ゲーム自体は至ってシンプルなもの。サウンド、グラフィックは悪くはないですが特に突出したものがあるようには思えません。シナリオは優秀な部類ですが文章力にはかなり問題があり足を引っ張っています。日常シーンに無駄が多く、キャラクターの喋らせ方は極めて下手。シナリオの本筋に関係ない部分ははっきり言って蛇足以外の何物でもありません。要するに無駄な贅肉が多すぎるんです。
 では何故この作品が大ヒットしたのか?それはキャラクター造形に頼るところが大半と思われます。
 兄に尽くし、あくまでも健気な妹。その姿に心射貫かれた人が予想の外多かったということなのでしょう。シナリオと相まり、その破壊力は相当だったと思います。
 他にも魅力的なキャラクターは多く、またクリア後に後日談としてのHシーンが追加される為この手のゲームにしてはH度は高め。三万出しても買え!とは言えませんが業界に及ぼした影響の大きい作品なのでプレイしても損になることは無いと思います。
 とろこでタイトルのみずいろですが、ふと、以前某ミュージシャンが「私の青春はみずいろだった。なぜみずいろなのかは言い表せないが空色ではなくみずいろだった」と言っていたのを思い出しました。確かに青春を表す色としてみずいろというのは相応しいのかもしれません。

 以下ネタばれ

 どうでもいいけどこのゲーム、新藤を最初にクリアした場合とそうしなかった場合で彼女のイメージががらっと変わってしまいますね。私は最初にクリアしたけど、どっちの方が良かったんでしょう?
 それはともかく、このゲームで一番関心したのは過去パート。過去での行動で攻略ルートを確定してしまい、本編での共通イベントを無くしたのはかなり高評価です。まあ、日常イベントのつまらないこのゲームでは全く意味無いんですけど(笑)他の会社の作品で採用してほしいシステムではありました。
 キャラクターは優劣が激しいというのが印象。私的には好きな方からオトナ新藤、ポンコツ、ちびっ子、マイシスター。ちびっ子までが横一線という感じです。
 シスターの評価が低いのは私の個人的な趣味なので問題無いと思いますが、問題は残り一人。
 奴はシナリオといい、喋り方といい、性格といい攻略は苦行そのものでした。そもそも、彼女だけ浮いてるて思ったのは私だけ?

(以下蛇足)
先輩以外のシナリオ(特に新藤)は優秀だし、朱を見れば判るようサウンド、グラフィックも現在はかなりパワーアップ。会社としても、お返しディスクに代表されるように良心的。実際に文章を書く、優秀な人材が入れば、ねこねこはもっといい作品が作れるし成長もすると思います。ねこねこソフトの人事には常に気を配っておきましょう。

 とかいってたら解散かよ……