お願い☆お星さま

グラフィック
A−
シナリオ
B+
文章
B
操作性
C−
サウンド
B
H度
A−
総合評価
A

ByPULLTOP

 幼馴染主体の学園物ドタバタHコメディー。ごてごてと長ったらしいですがそんな感じの作品です。
 全体的にHゲームらしいHゲームという印象が非常に強い作品でした。
 理不尽な展開によって二人の幼馴染とHな事(Hではない)をしなければならなくなった主人公。その設定の為、物語が進む上で起こるイベントの殆どがHっぽい物になっています。
 しかしあくまでコメディタッチですから決してドロドロしたものにはなっていません。抜きゲーというわけではなく、あくまでHなゲームといった感じです。中学生にはビンビンです(笑)
 シナリオは基本的にはギャグで、途中こそばゆいシーンも含まれていて、なかなか楽しいものでしたが、エンディングや分岐が少ないのが惜しまれます。また物語の分岐に直結する星を選ぶシーンでセーブが出来ないのはかなり問題があります。選択肢の出た時点でセーブ出来ないわけですから。
 幼なじみ三人の変化していく微妙な三角関係が物語の中心になっていて、その展開が私は非常に気に入りましたが、「男が女を一人に絞らないのは気に食わん」みたいな人には非常に不愉快なシナリオ展開だと思います。一対一の恋愛模様が見たい人にはお薦め出来ません。
 それ以外の人なら気楽に楽しめる作品だと思います。コメディ物としては秀逸だと思うので是非!

以下ネタばれ

 「二人の幼なじみを最後まで切り離さない」
 この作品の醍醐味はここに尽きると思います。
 どんな作品でも純愛系では大抵は二者択一なんですがこの作品は違います。一応攻略ルートはそれぞれ用意されていますが、どちらのルートも最後まで三人一緒ですからね。
 片方を切り捨てるという展開がどうしても生理的に受け付けない私にとって、これほど有り難いシナリオはありませんでした(笑)
 そして、最後をアメリカの三流コメディー映画のようなオチで締めた真朋エンドは素直に関心してしまいました。ここまで開き直れれば立派の一言です。
 これでエンドがもういくつか用意されていて、サブキャラがもう少し優秀ならいうこと無しだったんですが…
 しかし近年の作品の中ではかなりお気に入りの一品でした。自らの方向性を確立したといえるPULL TOPはこれからさらに飛躍が望めると思います。