処女はお姉さまに恋してる

グラフィック
B
シナリオ
D
文章
C
操作性
C−
サウンド
C+
H度
C
総合評価
B

ByキャラメルBOX

 祖父の遺言によって、女装した主人公が女子校に転入する事から物語は始まります。
 この作品の価値の殆どは上記の設定にあります。男とばれないようにお嬢様学校での生活を送る主人公。そんな特殊な彼を取り巻くヒロイン達。両者の間で繰り広げられるお約束すぎる会話とエピソード。これらを楽しめるか否かでこの作品の価値が決まります。

 というのもストーリーが非常に浅薄な物でしかないから。女子校に女装して入った主人公という設定があるから物語として成立していますが、それが無ければまるで見れた物ではありません。あくまでもストーリーではなく雰囲気を楽しむ作品です。
 サウンドはやや弱いですがグラフィックは合格点。Hシーンは珍しく主人公が顔を出しています(見た目女なので)
 一つ問題なのが必要スペックがこの手の作品としてはかなり高い点。無論PCの個体差はあるのでしょうが、必要スペックを満たしていてもかなり動作が遅かったです。

 感動などの要素はありませんが設定が特殊なので、設定とグラフィックが気にいった人、また、俗に「ツンデレ」と呼ばれるヒロインが非常に高評価を得ている作品なのでそちらが好きな人も買ってみてもいいかもしれません。

以下ネタばれ


 ちっちゃな身体に巨大なリボン。語尾には必ず「〜なのですよ」一人称は勿論名前。
 ……ぶっちゃけやりすぎだと思います(汗)
 作品の雰囲気から明らかに逸脱したキャラが存在する理由は

「やっぱ一人はロリキャラいなきゃ」

 という製作者の思惑なんでしょうか?
 まあ、私がこういうロリキャラが苦手だから余計そう感じるんでしょうが(笑)

 この作品の売りは何といっても女装した主人公でしょう。この手のゲームで主人公が人気投票で一位を争うなどと普通ありえない事だと思います(笑)
 昭和の少女漫画みたいなストーリー展開と世界観もすべては「女装してお嬢様学校に潜入した主人公」が存在するからこそ赦されている気がします。そうでなければ古い漫画の焼直しでしかありませんから。

 楽しみ方としては深夜のB級映画を見る心持ちで。真面目に感情移入したりせずに一歩引いた視線で見る事が肝要だと思います。