すくみず

グラフィック
D+
シナリオ
D−
文章
D
操作性
C
サウンド
D
H度
C+
総合評価
D

Byサーカスフェティッシュ

 ブランド名フェティッシュが示すよう、スク水フェチだけにこだわった非常に癖の強い作品です。
 まず、Hシーンは全てスク水着用です。主人公やヒロイン達は当然のように水泳部所属、イベントもほとんど全てスク水に関わった物です。
 途中やたらスク水の豆知識が披露され、ゲームを終えた頃にはやたらスク水に詳しくなってるという、かなり救いようの無い作品です(初回版特典がスク水だった時点で大抵の人は気付いたでしょうが)

 正直、旧スクとか新スクとか言われて、その説明を延々と続けられても普通の人は引くだけです。熱くスク水への思いなぞ語られても理解の範疇外です。もっとも、最初からターゲットを絞り切った作品だからこれで問題無いのかも知れませんが。
 スク水という要素を除いて作品を眺めて見れば、シナリオ、グラフィック、サウンド全てが三流です。特にグラフィックは、原画家同士の調和が取れておらず、スク水を前面に出している作品なのに肝心のスク水CGに魅力が乏しいという代物です。はっきり言って、この作品全てのCGを合わせたよりNavel制作『SHUFFLE!』に登場する一枚のスク水CGの方が破壊力は圧倒的に上です。
 と言う事で、相当スク水に餓えている人以外は買ってもお金と時間の無駄だと思われる作品です。


 以下ネタばれ

 で、この作品を買ったからには私も多少はスク水に興味があったわけです。決してスク水が嫌いな訳ではありません。むしろ大好きです。
 当然私以外にも、フェチと呼ぶほどではないにしろ、スク水が好きでこの作品を買った人はいる筈です。少数のスク水フェチの方よりそういった人の方が多いかも知れません。
 しかし、そういう購買者にとってこの作品は退屈以外の何物でもありません。
この作品、内容がどっち付かずなのです。シナリオははっきり言って三流以下。当然これで勝負出来る筈は無く、必然、Hシーンに頼る事になります。
 しかし、同じようにシナリオ軽視でHシーン命の凌辱系ゲームと比べた場合、Hシーンが弱い上に辿り着くまでが面倒です。結果、シナリオが駄目で、尚且つHシーンも弱い手の施し様が無い代物に成り下がっています。
 そもそもこの作品、どこまで本気で作ったのか甚だ疑問です。特にシナリオは冗談のような展開の連続(スク水で結婚式したり、スク水着て初H迫ったり)で、しかもそれをさも当然と言わんばかりに進める様は、ツッコみの居ない、つまらない漫才を見ているようです。
 サーカスの名を汚す駄作。この作品にはそんな呼び名がぴったりです。良識ある人は決して買ってはいけません。スク水を拝みたい人も量はともかく質的には『SHUFFLE!』や『月は東に日は西に』辺りの方が満足できるものと思われます。